八甲田山
1,584m   (2006/08/13)
コースタイム: 酸ヶ湯温泉(6:10) ─→ (6:37)酸ヶ倉方面分岐 ─→ (7:49)ロープウェー分岐 ─→ (8:28)避難小屋(8:40) →

  ─→ (9:05)山頂(9:15) ─→ (9:47)仙人岱(9:55) ─→ (10:57)酸ヶ湯温泉

 ※各ポイントの左時刻は到着時刻、右時刻は出発時刻を表す
同行者:なし(単独行)
酸ヶ湯コース登山口に一番近い駐車場に入ると、20台程の車が止まっており、ほぼ満車に近い状態だった。すでに準備にかかっている 隣の車の主と挨拶を交わし、こちらも準備にとりかかる。準備しながらの雑談によると、氏は登山ではなくスキーに来たという。しかも 昨日に続いての連チャンだと。
入山前に用足しを済ませて車に戻った時には、スキーのお父さん(暇人より一回りほど年長か)はすでに出発していた。こちらも 急いで残りの準備を済ませ、後を追って出発。
コースはいきなり急登で始まるが、5分ほどでこれは終わり、緩やかなアップダウウンを繰り返しながらブナの森を進むようになる。 気持ちよい林間コースを40分ほど辿ると、ブナの森は途切れ潅木帯に変わり、コースも地道から木道に変わる。

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アオモリトドマツの点在する草地に変わる辺りで、樹上からホッ、ホッという鳴き声が響いてきた。目を凝らして声の方向を探すと、 ホッペタの赤い小鳥だ。確信があるわけではないがウソかな?と思いつつ一応撮影。
木道の周囲が水気を帯びてきて、池塘の点在する湿地帯に入る。毛無岱だ。正直に言うと、多種多様な高山植物の咲き乱れる様を 期待して来たが、期待に反して目に入るのは一面を覆いつくすような キンコウカ の黄色い地味な花だけだ。といってしまうと実もフタもないわけで、その足元に繁茂するコケの間 には、モウセンゴケ も静かに存在を主張 している。
毛無岱は大きく上下2段に分かれており、下を下毛無岱、上を上毛無岱と呼んでいる。上下を隔てる50mほどの段差があり、ここには 階段が敷設されているが、この階段の登りが実にきつい。一直線に伸びる階段を、肩で息をしながら上り詰めると、再び穏やかな 湿原の散策となる。上毛無岱の植生も下と大きな差はなく、淡々と歩を進めて湿原帯は終点を迎える。コースはここで田茂萢岳や ロープウェー方面への道と分岐する。
コースはクマザサの茂る斜面に入る。急登というほどではないが、平坦な湿原に馴染みかけた足腰には、負荷は小さくない。 10分ほど進んだところで、駐車場で隣合わせになったスキーのお父さんに追いついた。大きく道を空けて、先に行けという。先行 し続ける自信はなかったが、折角なので前に出る。
更に10分ほど歩くと、道はなだらかな鞍部に出て、間もなく避難小屋に着く。小屋前のベンチで小休止を取っていると、少し遅れて 先のスキーのお父さんも到着した。もう少し行ったところに大きな雪渓があるという。用具は現地に置いてあるとのことで、小さな ザックひとつだけの身軽な装備だった。雪渓まではさほど遠くもない様で、短い立ち話をしただけで立ち去って行った。
山頂方向はガスに巻かれて、何も見えない。10分ほど休んだ後、最後の150mに取り掛かる。
コースは避難小屋で右に90度方向を変える。低木の樹林を削り取って走る沢筋に沿って登る。少し歩くと広葉樹がハイマツに 変わり、程なく山頂に到着。
先着の若いペアの登山客が、入れ替わるように避難小屋方向に下って行き、あとは自分ひとりで貸切り状態になった。頭上には薄く 青空が覗いているが、辛うじて山頂部の広場が見渡せる程度で、横も下もガスに覆われて視界は全く利かない。遠路訪ねてきた登山者 にとっては、いささか寂しいご褒美である。やむなく見える範囲をカメラに収め、10分ほど過ごしただけで山頂を後にする。
機会があれば、季節をずらしてまた来たいと思う。
崩壊の進む山腹南側のコースを黙々と下る。蛇篭などで崩壊対策は講じられているものの、自然の猛威の前には焼け石に水のように 見える。
コースの傾斜は次第に緩やかになり、草地の沢筋に出る。緩やかに右に方向を変えながら草原を下り、再び湿原に出る。仙人岱だ。 規模は毛無岱とは比較にはならないほど、こじんまりしている。
湿地のほぼ中央部には休憩場が設置されており、5、6人の登山者が休憩している。ここには飲用可能な清水が湧き出していて、休憩中 の登山者の喉を潤している。冷たくておいしい清水だった。空になったPETボトルに水を満たして先を急ぐ。
仙人岱を過ぎ、コースは沢に沿って下る。"地獄湯の沢"と表記された沢は、硫黄臭の漂うところもある。八甲田山が火山であること を思い知らされる。
暫く下るとコースは沢から外れ広葉樹の林に入る。険しい道ではないが、赤土質のコースは湿気を帯びて滑りやすい。不覚ながら 2回ほど尻餅をつく始末となった。
広葉樹の林は次第に針葉樹に変わり、今度は入り組んだ木の根に悩まされながらの歩行になる。鬱蒼とした樹林を抜けて、目の前が パッと明るくなると、目の前の道路を挟んで大きな駐車場が広がっている。酸ヶ湯温泉だ。舗装道路を5分ほど下って、車を置いた 駐車場に10:57到着。

装備を解いて、まっしぐらに温泉に直行。日帰り入浴料600円也。著名な温泉だけあって、さすがに混んでいる。白く濁った湯は、 熱め好みの暇人にとっては"適温"だが、子供たちにはちょっと熱すぎるのか、皆一様に顔をしかめて湯船に入るのをためらっている。 無理もない。温度計があるわけではないが、多分43〜4℃はあるだろう。子供達には申し訳ないが、いい湯加減だった。