 |
昨夜の宿を4:00に出発し、早朝のR7、K210をとばして朝モヤにつつまれた遊佐町、国民宿舎・大平山荘近くへ。大平登山口に着いたのは
6時を少し回った頃だった。
大平山荘の近くには巨大な駐車場が設けられているが、この登山口前の駐車スペースは、路肩を広く取っただけのこじんまりとした
もので、20台ぐらいが限界か。観光ガイドではここの見晴らしは一級品とのことだが、今日に関しては周囲はガスに包まれて、上も下も
何も見えない。
大急ぎで身支度を整え、入山届けも提出して6:28出発。
今日の予定コースは、ここ大平登山口から入り、御浜神社、七五三掛、千蛇谷を経由して、山頂を目指す。地形図によると、コース取っ掛
かり付近と千蛇谷の後半付近に急登が待ち受けている。
← Mouse on
|
 |
 |
約束通り、いきなり肩で息をするような急登で始まる。とは言いながら、昨夜ゆったり寝て完全充電状態であることや、よく手入れ
された歩きやすいコースに後押しされて、取っ掛かりの急登はまあまあ無難にやり過ごすことができた。
急登の樹林帯を抜けるとなだらかな草地や湿地となる。コース脇に目をやる余裕も出て、咲き誇る花々が気になり始める。じっくり眺めたし、
されど先は遠し・・・、後ろ髪を引かれる思いで見送りながらも、帰りの時間帯には消滅する景観には、我慢できずにカメラを取り出す。
花も草も 朝露
をまとって、ガスの切れ間に差し込む朝日を受けて輝く様は、神々しくさえある。
← Mouse on
|
 |
 |
月山と同じように、この山もコースに丁寧な石畳が施されており、実に歩き易い。関係者にひたすら感謝。
河原宿に差し掛かる頃には、ガスもすっかり切れて山頂方向の見通しも利き始めた。と同時にジリジリと露出した皮膚を焼き、水分
を奪う。今日持ち込んだ水分は合わせて1.3gだが、これまでの消費ペースから考えて少し心細くなってきた。雪渓からの雪解け水
の流れる沢もあるにはあるが、流れに泡を含んでいる状態では、今一手が出ない。山全体が溶岩で構成されるこの山で、飲用に耐える
沢水は期待できないし、今日はヤバイかも...。
などと心配の種を抱えながらも歩みは快調で、右手に鳥海湖を見ながら御浜神社(七合目)に8:31到着。距離、高度差ともにほぼ半分
を消化したことになる。ここで小休止。
|
 |
 |
御浜神社から七五三掛までは多少のアップダウンをこなしながら尾根筋を辿る。ここに来てやっと、山頂や外輪山の全体像が見渡せる
ようになる。
御田ヶ原、八丁坂と進み、およそ30分で外輪山の崖沿いの道となる。緩やかなアップダウンが急登に変わる辺りに御苗代と掲示された
広場があり、ここで小休止。この後は、目前の急登を少し登ったところで、左に崖を下って千蛇谷、そのまま登って外輪山沿いのコースに
分岐する。今回は千蛇谷に進む。
御苗代からおよそ20mほど登ったところで、七五三掛の看板を見て左に折れ、設えられたハシゴで崖下に降りる。滑りやすい下り坂を
下り、その後巻き気味に谷の奥に向かって進むと大きな雪渓に出る。コースはこの雪渓を渡り対岸に出る。正面左手に、山頂へと続く
山塊を見ながら、道は徐々に急になる。ここからが最後の急登で、高度差およそ200mを肩で息しながら辿る。
七五三掛から1時間40分弱を費やして、大物忌神社へ。ここで大休止+昼食とする。この時、先着で40人程の地元の小学生らしい子供達
と引率の先生が休憩しており、実に賑やかだった。
|
 |
 |
昼食に用意してきたおにぎりを食べ終わる頃には、持参した水分は全て飲み尽くしてしまった。神社内をうろつきながら飲料水の有無を
訊ねると、ナーんだ。いろいろなものが揃っているではないか。しかも丁寧に雪渓の氷で冷やしてくれている。迷わず『雪渓湧水』を
取る。500円也。写真は神社を正面から見たところ。バックの岩壁が鳥海山の最高点・新山で、この壁をよじ登ることになる。
20分余り休んだ後、最後の仕事、山頂アタックにかかる。傍らでは小学生の団体が下山にかかり、先生が注意事項を説明している。
急斜面は身軽に限る、ということでザックはここに置いておくことにした。デジカメ1個だけポケットに突っ込んで出発。
|
 |
 |
大きく砕けた花崗岩が折り重なる岸壁をよじ登る。先行の20人ほどのパーティーが降りて来るのを、コース脇に避けてやり過ごし
再びよじ登る。山頂はドームがいくつかに砕けた形に、岸壁が林立している。そうした
岩盤の割れ目 を下ったり、よじ登ったりしながら少しずつ高度
を稼ぐ。全ての岸壁に上がれるわけではなく、これから目指す頂上が最高点なのかどうかは別にして、20分ほどで山頂のモニュメント
に到達。
頂上では写真撮影などで5分ほど過ごして下山開始。下りは別ルートを通り、大物忌神社へ。
先ほどまで小学生が占拠していた一角を新しい3人組のご婦人(注:関西ではオバチャンという)が占有して大宴会を開いていた。
下山の荷造りをしていると、寄ってきてカラアゲをたくさん持ってきたから食えと勧められるも、さっき食べたばかりで腹の皮は
突っ張ったままだ。ありがたく1個だけ頂戴して、逃げ腰になりながら下山開始。
|
 |
 |
下りのコースは眺望に優れた外輪山コースという選択肢もあるが、ここは時間を切り詰めたいという事情で、登りと同じ千蛇谷に
下りる。いつものことだが、下りはターボが効くようにペースがあがる。ぐいぐい高度を消化して八丁坂へ。
ここからは、坂の上り返しを避けて鳥海湖への巻き気味のコースに乗り換える。尾根沿いのコースより道端の花々はいくぶん多い。
が、依然として一眼デジカメはだんまりを決め込んだまま働こうとしない。2kgをかついで登り下りしているだけかよ(怒)。
鳥海湖畔で小休止。 往路のコースに復帰する辺りで白いギボウシ発見。とはいいながら、白花のギボウシが珍品なのか、ありふれた
ものかの区別もつかないまま、思わずカシャッ。
少し下って河原宿の辺で石畳に腰を下ろして休んでいると、後から追いついて来た若い登山者が近くに腰を下ろして休憩に入った。
どちらからともなく「石畳は滑らなくて有難いが、足裏へのショックが大きくて疲れる」という風なボヤキ混じりの話しかけが元で、
意気投合し、以降登山口までつるんで歩くことになった。
|
 |
 |
彼は岩手県在住とのことで、東北一帯の山をかなり細やかに回っている様子であった。道中の雑談の中から、先々役立ちそうなことを
メモっておくと、@宿探しで部屋が塞がっていると断られた時は、宴会場ザコ寝でもいいから何とかしてくれと交渉すると、何とかなる
ことが多いとか。昨夜も大平山荘(国民宿舎)が満室だったが、この手で取り敢えず泊まれる状態に漕ぎ着け、最終的にキャンセルか
何かで部屋が空いたということで、普通の部屋で泊まれたとか。お見事!!というしかない。この他にA登山中に熊に遭遇したときは
背中を見せて逃げようとすると追いかけて来る。こんな場合はじっと睨み合ったまま少しずつ後ずさりして、十分に安全な距離を確保
した後、体を返して急いで逃げるのがよいとか。但し、これは実戦経験のない受け売りだ、という注釈付きだったが、何となく分かった
ような気にさせられてしまった。
そんなやり取りをしながら大平登山口まで辿りついたが、そこでは大物忌神社を先に下山した小学生の団体が、送迎バス待ちの休憩
を取っていた。皆一様に疲れた表情だったが、この長い登山コースではそれも当然だろう。その上、スニーカーでは、石畳の反動は
相当なものだったろう。本当にお疲れ様。
|
 |