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目が覚めて時計を見たら3:30だった。このまま起き上がって出発しようと決め、相部屋となった福岡から来たという2人を起こ
さぬよう、静かに身支度して部屋を出た。外はまだ真っ暗である。4時少し前に小屋(朝日鉱泉ナチュラリストの家)を出発した。
途中コンビニの弁当で朝食を済ませ、西吾妻スカイラインの白帆峠駐車場に到着したのは、7時を少し過ぎていた。広い駐車場は
ローリング族の溜まり場になっているのか、一面黒々とタイヤ痕だらけである。5月に来たときにはきれいなものだったが...
そんな広々とした駐車場に止まっているのは、SUVが1台だけ。隣に止めて、そそくさと身支度を整え、7:45
登山口へ。
登山口の標柱から100m余りはアスファルト舗装されている。登りでもなく下りでもない広いコースを10分ほど進むと看板があり、
右手に折れて山道に入るように指し示す。ここからはブナなどの広葉樹の森に切られた普通の山道だが、アップダウンはあるものの、
相変わらず高度は上がりも下がりもしない、ダラダラの道が続く。
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矢筈山(といっても小高い森)を過ぎると、国土地理院の2.5万地形図ではコースは湿原を横断するように描かれているが、現在は
大きく右(南)に迂回するように切り直されている。迂回コースは湿原の北側で元のコースに戻るが、ここでチラリとだけ湿原の
端の様子を見せるように、展望台というほどでもない足場が築かれている。しかし、目の前の背の高い雑草が壁になって、湿原らしい
景観や雰囲気は何一つ目に入らない。
ここからが本格的な登りの登山路になる。周囲はオオシラビソなどの鬱蒼とした森林になる。コースはこの森に降った雨が集まって
できた沢筋を遡上するように設けられている。当然ながら大石・巨石が折り重なっていて、歩き難いことおびただしい。
この時期、夏の山野草の最盛期のはずだが、光の行き渡らない森の底では、ほとんど花を付けた草花には行き当たらなかった。この
コース上で出会った数少ない草花の一つが、この
ギンリョウソウ である。
風のない森のコースを、大汗をかきながら1時間ほど歩くと、突然のように森が途切れて、西大嶺の山頂に出る。
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バレーコートほどの山頂部は、カッパの頭のようにほぼ円形に地面が露出しているが、西斜面には針葉樹の森、東斜面には草地が広がり、
棲み分けというかコントラストが見事である。ここから先は草地の斜面を、一旦100mほど下り、再び登り返すように進む。
森の中とは打って変わって、この草地の斜面には草花が満ち溢れている。が、先を急ぐ私・暇人はカメラを取り出すでもなく、黙々
と歩き続ける。もったいない振る舞いだった。
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西大嶺から下ったのとほぼ同じ高度を登り返した辺りから、草地の傾斜は次第に緩やかになり、湿原の風情が漂い始める。池塘が
点在する泥炭地に敷設された木道を少し進むと、前方左手に赤いドーム屋根の山小屋が見え始める。西吾妻小屋だ。
小屋の前で右手に90度進路を変え、ワタスゲが風に揺れる中を10分ほど進むと、再びオオシラビソの森に入り、西吾妻山の山頂に着く。
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山頂は森に囲まれて、見晴しは全くない。
車2台分ほどの山頂広場は、大学生らしいグループや一般の登山者でごった返している。それでも互いに譲り合って、標柱前で記念撮影
を済ませる。
周辺の見晴しのない所に長居は無用と、次を目指す。
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山頂を出てすぐに森は途切れて湿地に出るが、ここには木道は敷設されていない。前夜の雨でぬかるんだ泥道を500mほど進み、
小高い岩場に着く。すぐに右に折れて100mほど歩くと、小高く盛り上がった岩場に入る。梵天岩だ。標高は西吾妻山頂より30mほど
低いが、周囲の樹木がハイマツ主体で、見晴らしはこちらが優れる。
山頂部の平らな岩場を逆(西方向)に進み、吾妻神社
まで移動した時点で正午を回った。ここで昼食を兼ねて小休止とする。
10分ほど休憩の後、12:15下山開始。
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西吾妻小屋から下は、登って来たコースを逆に辿る。
快適な草原歩きはすぐに終わり、西大嶺からのゴロ石の難所へ再突入。滑りやすいゴロ石と、1時間近い格闘を重ねて湿原のヘリの
展望台モドキへ到着。ここまでで要警戒コースは終わる。
引き続いてブナ林に入り1時間近く、アップダウンの繰り返しに、いい加減嫌気がさし始める頃、やっと登山口に到着。今回も
何とか無事故で帰還できた。メデタシ・・・・
この次、この山に再アタックするようなことがあれば、他のルートを探すことにしよう。
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