北岳
3,192m   (2006/09/28)
コースタイム: 広河原(8:10) ─→ (8:36)御池分岐 ─→ (10:25)御池小屋(10:40) ─→ (12:42)大樺沢分岐 →

  ─→ (13:00)小太郎尾根(13:10) ─→ (13:41)肩ノ小屋(13:50) ─→ (14:28)山頂(14:48) →

  ─→ (15:03)八本歯コル分岐 ─→ (15:28)北岳山荘(泊)

 ※各ポイントの左時刻は到着時刻、右時刻は出発時刻を表す
同行者:なし(単独行)
広河原でバスを降り、用足しを済ませて、8:10登山開始。天気は快晴、文句の付け様がない登山日和 である。北岳方面への吊橋に差し掛かると、正面にこれからアタックする北岳がきれいに見えている。標高差1800m 余り、歩き応えのある1日になりそうだ。
吊橋を渡り切るとすぐに右に折れる。程なく広河原山荘に着く。小屋の脇で入山届けを記入して投函し、山道へ。 スタミナはフルチャージ状態で、快調にコースを進む。針葉樹の林間コースを20分ほど進むと御池小屋方面と大樺沢 の分岐に着く。今回は御池小屋・草滑り経由のコースを決め込んで来た。


← Mouse on
右に進むとすぐにコースは急登となる。スタミナ残量は充分なはずだが、急速にペースは落ちる。鬱蒼とした針葉樹 の原生林では、視界は全く利かないし、風もない。大汗を掻きながら、ただ自分の足元を見つめて黙々と歩く。途中 元気な若者1名に抜かれ、熟年夫婦を1組追い越した。
高度差800mほどを喘ぎ喘ぎ登ると、コースは2250mの等高線に沿う巻き道に変わる。そのまま6〜700m進むと樹林 は途切れ、白根御池小屋に到着。休み休みの行程だったが、コースタイムよりかなり早く着いたようだ(喜)。 ここで少し長めの休憩をとる。それにしても新しくて立派な山小屋である。
15分の休憩後、草滑りに向けて歩行を再開する。
前方にターゲットが見えるが、見えているのは頂上ではなく、人間で言えばオデコの辺りか。
ここからは再び急登となる。針葉樹林は既に終わり、ダケカンバなどの広葉樹が主体になる。後方は視界が開けて おり、鳳凰三山が大きく見渡せる。この頃から少しガスが沸き始めたが、遠景、近景とも視界の邪魔になるものでは ない。
日差しは強いが、時折吹き抜ける風は爽やかである。が、この急登は如何ともし難く、我ながら情けないほどペースは 落ちている。何とか大樺沢への分岐(合流?)まで行って昼食を・・・と思っていたがこれは果たせず、途中で 適当な平坦地を見繕って食事休憩を取る羽目になった。改めて周囲の高山植物をよく見ると、あるものは黄色く、 またあるものは赤く、色付き始めている。そりゃそうだよな〜、3日も経てば10月だもんな〜。
20分ほどを食事と休憩で潰して、登りを再開する。高度を稼ぐにつれ、背の高い樹木は少なくなり、草地が多くなる。 花の季節はとうに過ぎて、わずかに トリカブトの花が目に付く程度である。山野草オタクの私にとっては、段々さびしい季節に 移っている。
程なく大樺沢分岐を通過し、小太郎尾根に到着する。ここまで来ると、周りの樹木はハイマツだけで、視界を遮る ものは何もなくなり、ほぼ360度が見渡せる。これまでの鳳凰三山に加え、仙丈ケ岳、甲斐駒や遠くには北アルプス も見渡せる。壮観だ。
周囲の景色を楽しみながら小休止。近傍には4、5名の登山者が休憩している。皆さん、一様に消耗している様子だ。
小太郎尾根から肩ノ小屋までは、高度差およそ170m。岩場の尾根のコースを辿る。右手に伸びる尾根のダケカンバ は、2500m付近から上は既に黄色く色付いている。
この辺まで歩いて来ると、さすがにスタミナは残り少なく"Empty"モードに陥り、ペースはガクンと落ちて来る。 少し歩いて、チョット休憩という"寸取虫"歩行を繰り返しながら、30分余りかかって肩ノ小屋に到着。
間近に迫ってきた北岳の山頂を仰ぎ見ながら、10分弱の小休止。ガスに巻かれ始めたのが気になる。

← Mouse on 肩ノ小屋
肩ノ小屋を過ぎれば残り高度差は180mほど、平常なら30分弱といったところだが、今はそうは行かない。 ヘロヘロになった足腰をなだめ賺しつつ"寸取虫"歩行を重ねていると、短パン姿の元気なお年寄りが下って来た。 挨拶の後、短いやりとりで情報を収集する。今日の午前中の山頂からの眺めは最高だったとか。最後に 「明日はもっと良くなる」とのご託宣に、期待を膨らませながら見送った。このジサマには、翌日下山の際、 再会することになる。
肩ノ小屋から40分ほどかかって山頂へ到着。山頂付近には人影は全くない。主力の登山者は既に通過した後か。
山頂を一人占めにして散策していると、異様に新しい三角点の柱石とプレートが目に付いた。古くなったため、2ヶ月前に交換したばかりだと。
ガスは東側斜面から湧き上がって視界を遮る。このガスが途切れるタイミングを見計らいながら、周辺の写真を 撮っていると、南側ルート(北岳山荘側)から若い登山者が登って来た。結局、山頂で出会った登山者は、この若者 一人だけだった。簡単な挨拶と会話を交わして、山頂を後にした。
山頂から北岳山荘までは下るだけで、パワー切れした脚でも難渋することはない。足を滑らせたり、もつれて転倒 しないことだけに専念しながら、快調に坂を降る。
八本歯コルへの分岐まで15分、更に降って25分で北岳山荘に到着。宿泊手続きを済ませ部屋に入ると、同室者は およそ10人。人出のピークは過ぎており、用意された寝具の半分程度の収容である。夕食までかなり時間があった が、歓談に加えて戴き楽しい時間潰しができた。
念願の本邦第二の高峰行脚も達成し、充実した1日だった。